インジウムインターコネクトボンディングによる量子コンピューティング用超電導量子ビットの製造

Walther-Meißner研究所では、自動化されたFINEPLACER® femto 2でインジウムバンプインターコネクトプロセスを標準化し、これを用いる事で超電導量子ビットベースの量子プロセッサの製造に成功しています。

ヴァルター マイスナー低温研究所 (WMI) は、バイエルン科学人文科学アカデミー (BAdW) の研究機関です。

WMI は、数ある分野の中でも特に、量子システムと量子コンピューティング、磁気、超伝導、スピントロニクスに特に重点を置いた、低温および極低温物理学の分野における基礎研究と応用研究を行っています。 また、量子システムの特性に影響をおよぼす低温および超低温の方法および測定技術、ならびに単結晶および薄膜構造の成長方法も開発します。

WMI は「イザール渓谷」と呼ばれるミュンヘン近郊のガルヒングにあり、近年多くの企業や機関が主な研究開発施設をこの地域に移転しています。

100量子ビットプロセッサを構築するための高精度ダイボンダー

2023 年、WMI はダイ ボンダー システムの調査を開始し、量子コンピューティング用の超電導量子ビットベースの量子プロセッサを扱う研究プロジェクトに必要なダイ ボンディング機能の追加を検討しました。

100もしくはそれ以上の量子ビットを達成するプロセッサを設計構築する上で必要となる要件は、繊細なインジウムバンプ相互接続のより要求されるサブミクロン精度のボンディングや、共平面性や平坦性などのすべてのプロセス関連パラメータの処理における優れた精度、ボンディングラインギャップの正確な制御でした。

WMI は、プロセス開発にいて継続的なサポートを提供できるサプライヤーを探していました。ダイボンディング分野を任せることができるパートナーを見つけることができれば、WMI は 複雑なQuantum チップの設計と製造にだけ集中できるようになります。

さらに、プログラムと操作が簡単なオールインワン システムであることもWMI は求めていました。 この研究機関では、特定もしくは同時進行されるプロジェクトに携わる博士課程および修士課程の学生の入れ替わりが多く、彼らはこの装置を使用する使用する可能性が高いためです。

WMI が市場を調査したところ、このアプリケーション要件を満たすことができるダイボンダー サプライヤーは 2 社のみであることが判明しました。そのうちの 1 社は Finetech でした。

「最先端プロセスの開発は、将来の研究機会にとって重要なステップとなります。FINEPLACER® femto 2の柔軟性と信頼性は、大規模量子プロセッサの製造技術にフリップチップボンディングを追加する上で不可欠でした。」
Léa Richard
PhD Student Quantum Engineering, WMI

インジウムバンプの標準化された自動ボンディングプロセスなど

WMI はFinetech に連絡を取り、独自サンプルを使用したデモトライアルを行うべくFinetechのベルリンにあるクリーンルーム施設を訪れました。 クリーニングルーチンやパターン認識プログラミングを含むライブボンディングセッションでは、マシンの実際の感触をつかみ、それが課題に対処できていることを確認することができました。

ボンディングされたコンポーネントは非常に高価な製品であり、プロセスの再現性は重要です。 1回のサイクルで製造されるコンポーネントはごく少数であるため、歩留まりが最も高くなる可能性を追求する必要があります。 WMI はこの点を考慮し、完全に自動化された FINEPLACER® femto 2 システムの導入を決定しました。

WMI は、Finetech の装置を導入することにはいくつかの利点があることを発見しました:

  1. ファインテックは、ファインピッチのマイクロインジウムバンプアレイの相互接続用として、標準化され使いやすく非常に効率的なコールドコンプレッションボンディングソリューションをWMIを提供しました。このソリューションは、一度に複数のアセンブリを処理できるように設計されており、生産に即応することができます。
  2. FINEPLACER® femto 2は、拡張可能なモジュール方式の設計思想をもつため、将来的にも応用が可能なソリューションです。精度に対する要求はますます高まりつつあり、この装置は異なる要件を持つ他のプロジェクトでも使用される可能性にも対応可能です。
  3. WMIは、ファインテック社のアプリケーションエキスパートやプロダクトエキスパートが、ダイボンディングに限らず様々なアプリケーションについて深い理解を持っていることを知りました。
  4. WMIは、Finetechが二次的および三次的なアプリケーションの課題、例えば材料のキット化や化学的またはプラズマ洗浄などにも配慮し、専用のソリューションを提供していることに特に感銘を受けました。
  5. 迅速なサービス対応、アプリケーションの専門家への直通ホットラインなどにより、WMIは挑戦的なプロジェクトにおいてFinetechが理想的なパートナーであると確信しました。

量子コンピューティングの進歩を追求する中での実り多きパートナーシップ、

Finetech のサポートにより、WMI はハイエンドの量子プロセッサ チップのアセンブリのための標準化されたインジウムバンプインターコネクトに対するソリューションを手に入れました。

中心となるのは、サブミクロン対応のフルオートダイボンダー FINEPLACER® femto 2 です。これは、WMI が実装評価を行い、ハイエンドの超電導量子プロセッサの生産能力を強化する上で必要不可欠です。 生産速度をさらにスケールアップするために、WMI はチップスタッキングとファンアウトパッケージング設計開発をさらに加速する予定です。

これは非常にダイナミックな技術分野であるため、Finetech はプラズマクリーニングなどの新しいソリューションや、マシンのハードウェアおよびソフトウェア モジュールの継続的な改良など、WMI に最新の状態を常に提供し続けています。

このような挑戦的なプロジェクトでは、緊密かつ信頼できる協力関係が非常に重要です。 WMI と Finetech 間の協力関係は、成功の大きな要因となっており、量子コンピューティング技術の進歩を追求する中で継続的なパートナーシップ強化を行っています。

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