ファインピッチなマイクロインジウムバンプアレイ同士を相互接続するボンディングを行う事は、その特性から最先端の大型高密度赤外線(IR)サーマルイメージングセンサーを製造するための好ましい接合方法と言えます。
しかし、インジウムバンプ同士をダイボンディングする工程そのものがIRサーマルイメージセンサーのボンディングおよびハイブリッド化におけるおそらく最も困難な工程であり、以下のような特有の課題があります。
- 素材の洗浄、装置のセットアップやプログラミング、コプラナリティ(平行度)調整など、準備に時間がかかる
- コプラナリティや表面平坦度が十分でないことに起因するボンディングプロセスにおける不具合の発生
- 不十分な接合が発生することにより歩留やスループットを維持するのが一般的に非常に難しい
その結果、ボンディング工程の自動化は進まず、一貫性を欠いた工程により、製造時間と製造コストが増大します。
この用途における使いやすく効率的で信頼性の高いソリューションを提供すべく、ファインテックはこれらの課題に取り組み、標準化されたインジウムバンプ相互接続/ハイブリダイゼーションプロセスを開発しました:
- 1サイクルあたり4個以上のアセンブリを実現するフルオート・インジウムボンディングプロセス
- 極低温IRイメージング・アプリケーションにおけるCTEミスマッチの問題に対処する理想的な方法としての1000N以下での低温圧着ボンディング
- 100℃以下での熱圧着ボンディング
- 220℃以下、ギ酸インジウム還元+不活性ガス環境下での低温熱圧着ボンディング
- 0.05N以下のPID荷重制御を伴うギ酸リフローボンディング
当社のIRセンサーデバイス用ハイブリダイゼーションプロセスは、マニュアルボンディングからフルオートボンディングまで、標準化されたハードウェアとプロセスソリューションに基づいており、IRセンサーアセンブリを6時間以内に立ち上げて稼働させることが可能です。
精度、荷重、時間、温度などのパラメータとその実行に一貫性を持たせることで、高画素アレイや複数のアセンブリにおいて、均一で信頼性が高く、再現性のあるボンディング品質を実現します。640×512ピクセルのSWIRセンサーにおいて99%以上のピクセル歩留まりを達成するなど、当社のソリューションにより、IRセンサーの性能限界を押し広げることが可能です。
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