コラボレーションは、どのようなビジネスにおいても継続的な成長のための最も重要な推進力の一つです。放射線検出製品のリーディングメーカーであるKromek社は、ファインテック社との20年にわたる効果的なコラボレーションと、そのアセンブリ装置によって、成長に必要な条件を満たすことができました。
Kromekは、CZT(カドミウム・ジンク・テルライド)ベースの放射線検出器開発の最先端を走っており、医療機器メーカーに、定量的SPECT(単一光子放出コンピュータ断層撮影)システムに組み込まれるモジュールソリューション、例えばハンディタイプの手術用カメラ、甲状腺イメージング技術、分子レベルでの乳房撮影技術、心臓用SPECT前臨床または獣医用SPECT、汎用全身SPECTなど、を幅広く提供しています。従来のシンチレーター技術からCZTへの変化は、いわば白黒の真空管テレビからデジタルの高精細カラー薄型テレビへの移行のようなものです。
アレイ型放射線検出器の試作から生産までの流れ
Kromek社のプロセスエンジニアであるJohn Eger氏は、2002年に初めて搭載精度5µmのFINEPLACER®picoを導入して以来、20年近くにわたってファインテックとの長期的関係を築いてきました。
この装置は、研究開発から中程度の生産量まで、John氏のコンセプトを実証する性能を提供してきました。しかし、需要の増加に伴い、再現性やスループットの人間的な限界と、より高い精度が求められるようになり、新しい装置の必要性が明確となりました。そこでファインテックは、FINEPLACER® femto 2ボンダーへの導入・移行をサポートしました。
Kromek社の量産組立工程は、エポキシ樹脂の塗布と、複数の高密度アレイ放射線検出器の高精度なピックアップとプレースメントで構成されています。
ニューハンプシャー州にあるファインテックの研究所が所有するダイボンダー、FINEPLACER® femto 2は、プロセス開発と自動化工程を検証するためのトライアルに使用されました。このトライアルにより、Kromek社は、従来製品と次世代の放射線検出器の両工程をうまく構築できることを確認し、自動化へ向けた投資の正当性も明らかになりました。
Kromek社 は、ファインピッチかつチャネル数の多い製品の R&Dで、この新しいダイボンダーを使用することを楽しみにしています。このピッチと密度では精度が非常に重要です。リペアは不可能であり廃棄することも非常に高くつきますので、Kromek社にとって、高い歩留まりと再現性は非常に重要です。この点においてファインテックのボンダーよりもたらされるアッセンブリの価値は、最高のレベルに達しています。
一歩一歩、お客様とともに
“FINEPLACER® femto 2は、生産需要に対応するために克服しなければならなかった主要な課題を解決し、その性能を得る前にはまったく不可能だった特定の製品のアッセンブリを可能にしました。ファインテック社は、当社向のカスタマイズ要件や特殊な生産工程の課題を完全に受け入れ、その結果、我々のニーズを満たすだけでなく、期待以上のツールを提供してくれました。これにより、ニッチな収益源への道が開かれると期待しています“
「ファインテック社とのプロジェクトにおいて、米国とベルリンの両方で数回にわたり訪問およびデモを行いました。結局、最終的に発注するまでには数年を要しましたが、彼らチーム全体が忍耐強くサポートしてくれたことを特に評価しています。また、同社のアプリケーションおよびサービスグループによる技術サポートと配慮は極めて優秀です。」